コンビニやガソリンスタンド、飲食店など、街を歩いていると
必ず目に入るのがのぼり旗です。
様々な店舗や施設の前に設置され、多くの人の目に留まっています。
現代の日本で当たり前のように見かけるのぼり旗の歴史は古く、
邪馬台国の時代まで遡ります。
卑弥呼にのぼり旗を贈った記述が中国の魏志倭人伝にあり、
ここから日本での歴史が始まったとされています。
一般的にのぼり旗が使われるようになったのは、
歴史が少し進んだ平安時代です。
平安時代での争いでは、自軍と敵軍を瞬時に判別できずに、
同士討ちをすることが多々ありました。
そこで同士討ちを避けるために使われたのが、
ひらひらと舞うのぼり旗です。
識別するための柄を印刷した布を掲げることにより、
争いの中でも瞬時に判別できるようにしました。
平安時代に使われた柄は同じ仲間の中でもバラバラでしたが、
室町時代になると統一するようになります。
そしてのぼり旗も見やすくするために、ひらひらと舞わないように
改良したのです。
こうして改良され歴史の中で有名になるのが、戦国時代です。
それぞれの大名家ごとに特徴のあるのぼり旗が登場し、
歴史の教科書にも掲載されています。
戦国時代などを舞台にした時代劇にも、当時ののぼり旗は
再現され使われています。
現在は宣伝目的に使われていますが、多くの人に目に留ま
らせる効果は、今も昔も変わっていません。
時代が変わり平和的に使われるようになっても、期待する
効果は一緒なのです。